【2018年】AWS全サービスまとめ その4(モバイルサービス、ARとVR、アプリケーション統合、カスタマーエンゲージメント、ビジネスの生産性、デスクトップとアプリケーションのストリーミング、IoT、ゲーム開発)
こんにちは。サービスグループの武田です。
この記事はAWS全サービスまとめ その4 です。
- 【2018年】AWS全サービスまとめ その1
- コンピューティング
- ストレージ
- データベース
- 移行
- ネットワーキング & コンテンツ配信
- 【2018年】AWS全サービスまとめ その2
- 開発者用ツール
- 管理ツール
- メディアサービス
- 【2018年】AWS全サービスまとめ その3
- 機械学習
- 分析
- セキュリティ、アイデンティティ、コンプライアンス
- 【2018年】AWS全サービスまとめ その4
- モバイルサービス
- 拡張現実 (AR) とバーチャルリアリティ (VR)
- アプリケーション統合
- カスタマーエンゲージメント
- ビジネスの生産性
- デスクトップとアプリケーションのストリーミング
- IoT
- ゲーム開発
- 【2018年】AWS全サービスまとめ その5
- マネジメントコンソールの一覧にないサービスたち
非常にたくさんあるAWSのサービスを自分の勉強も兼ねてざっくりまとめてみました。「結局このサービスってなんなの?」という疑問を自分なりに理解するのが目的です。
今回はマネジメントコンソールを開き、「すべてのサービス」をもとに一覧化しました。そのため、プレビュー版など一覧に載っていないサービスは含まれていません。
まとめるにあたって、次のドキュメントや、弊社の多数のブログを参考にしました。
モバイルサービス
AWS Mobile Hub
モバイルアプリのための、Cognito、Lambda、Device Farm、PinpointなどのAWSサービスと連携する統合コンソール。サインインやプッシュ通知といった機能をもったアプリケーションの構築、テスト、モニタリングを行う。執筆時点で対応しているプラットフォームはiOS、Android、Web、React Nativeの4種類。
AWS AppSync
フルマネージドなGraphQLを使用したオンライン/オフラインのリアルタイムデータ同期サービス。データソースとしてDynamoDB、Lambda、Elasticsearch Serviceがサポートされている。なお執筆時点でプレビュー版です。
AWS Device Farm
クラウド上の実際のデバイスを使用してiOS、Android、Webアプリをテストできるテストサービス。テストデバイスのリストはドキュメントを参照のこと。
Amazon Mobile Analytics
アプリケーションの利用に関する情報の収集や可視化、分析するためのサービス。だったが、現在はPinpointに統合され機能も拡充されているため、新規で開始する場合はPinpointを使用する(元から使っていた場合は移行できる)。
拡張現実 (AR) とバーチャルリアリティ (VR)
Amazon Sumerian
拡張現実(VR; Augmented Reality)、仮想現実(AR; Virtual Reality)、および3Dアプリケーションの作成・ビルド・起動を提供するサービス。PollyやLexと連係することで、3Dキャラクタを喋らせることも可能。なお執筆時点でプレビュー版です。
アプリケーション統合
AWS Step Functions
タスクとステートマシンの概念に基づく、分散アプリケーションとマイクロサービスを調整するワークフローサービス。ドメインロジックはタスクとしてLambda関数またはアクティビティ(EC2、ECS、モバイルデバイスでもホストできる)を使用して定義する。また、ワークフロー全体はステートマシンとして、JSONベースの言語、ASL(Amazon States Language)を使用して定義する。
Amazon MQ
フルマネージドなApache ActiveMQのメッセージブローカーサービス。JMSなどのAPIや、AMQPやOpenWireなど多くのプロトコルをサポートしているため、既存のメッセージブローカーからのアプリケーション移行に適している。
Amazon Simple Notification Service
フルマネージドなプッシュ型メッセージングサービス。サブスクライブしているエンドポイントまたはクライアントへの、メッセージの配信または送信を調整し管理する。サポートしているサブスクライバーはHTTP/HTTPS、Email、SMS(ショートメッセージ)、SQS、Lambda、アプリケーション(モバイルなど)。ただしモバイルへのプッシュ通知はMobile Hubの利用が推奨されている。
Amazon Simple Queue Service
フルマネージドなプル型メッセージキューイングサービス。信頼性が高くスケーラブルなキューサービスで、分散アプリケーションコンポーネント間の密結合を防ぐ。スタンダードキューとFIFOキューがサポートされている(執筆時点ではFIFOキューは一部リージョンのみ)。
Amazon SWF
正式名称は Amazon Simple Workflow Service で、アクティビティとデサイダーの概念に基づく、複数の分散コンポーネントを調整するワークフローサービス。ドメインロジックはアクティビティとして実装し、ワークフロー全体はデサイダーとして実装する。実装に際しては、Flow Frameworkを使用するのが一般的(ただし一部言語のみ)。なお実装は複雑になるため、可能であればStep Functionsを使用することが推奨されている。
カスタマーエンゲージメント
Amazon Connect
顧客窓口をセルフサービスで構築できるクラウド型コンタクトセンターサービス。事前に用意された処理を組み合わせた自動音声対応(IVR; Interactive Voice Response)の作成、着電管理、ケース追跡などが可能。
Amazon Pinpoint
ユーザーの行動を理解し最適なタイミングでのメッセージ配信を可能とする、ユーザーエンゲージメントを改善・促進するサービス。分析に基づいてユーザーセグメントを作成し、プッシュ通知キャンペーンの作成や管理ができる。利用には、Mobile Hubにアプリケーションをモバイルプロジェクトとして追加して統合する必要がある。
Amazon Simple Email Service
高信頼性とスケーラビリティを備えたEメール送受信プラットフォーム。メールの送信は、SESコンソール、SMTPインタフェース、SES API(HTTPS、CLI、SDKなど)が提供されている。
ビジネスの生産性
Alexa for Business
組織でAlexaを使用および管理するためのスキルやツールが提供されるサービス。Alexa対応のデバイス管理やユーザーの登録、スキルの割り当てを一元的に行うことができ、組織内のみで使用するプライベートスキルの開発も可能。またAlexaデバイスを共有設定することで、オフィスの共有エリアにいるすべての人に共有でき、さらに会議室の設定をすると会議室の機器をコントロールすることもできる。
Amazon Chime
高品質なビデオ、音声、テキストチャット、スクリーン共有などの機能を提供するオンラインミーティングサービス。プランはBasic、Plus、Proの3種類が用意されているが、3人以上のミーティングがサポートされているのはProのみ。
Amazon WorkDocs
フルマネージドなエンタープライズ向けストレージサービス。ユーザー認証にはDirectory Service(Simple ADまたはAD Connector)を利用する。ドキュメントはURLによる共有や世代管理が行われ、WorkDocs Sync同期クライアントを利用するとデスクトップのフォルダをWorkDocsと同期できる。
Amazon WorkMail
フルマネージドなWebメールおよびカレンダーサービス。ユーザー管理には、新規または既存のDirectory Service(Simple AD、Microsoft ADまたはAD Connector)を利用する。モバイルアプリやデスクトップクライアントに対応しているため、設定すれば送受信が可能。
デスクトップとアプリケーションのストリーミング
Amazon WorkSpaces
ユーザー向けのMicrosoft Windows仮想クラウドデスクトップサービス(DaaS; Desktop as a Service)。ユーザー管理には、新規または既存のDirectory Service(Simple AD、Microsoft ADまたはAD Connector)を利用する。仮想デスクトップへの接続のためにWorkSpaces client applicationが提供されている。
Amazon AppStream 2.0
フルマネージドなデスクトップアプリケーションストリーミングサービス。ブラウザを使って、任意のデバイスでWindowsデスクトップアプリケーションをSaaSとして利用できる。ユーザー管理には、組込みのユーザー管理(ユーザープール)、カスタムIDの作成、SAML 2.0を使用してのフェデレーションアクセスがサポートされている。
IoT
AWS IoT
インターネットに接続されたデバイス(自動車、電球、センサグリッドなど)が簡単かつ安全に、クラウドやその他のデバイスと相互接続できるクラウドプラットフォーム。IoTデバイスはまずデバイスゲートウェイに接続することで、HTTP、MQTT、WebSocketといったプロトコルを使用してメッセージの送受信が可能となる。送信されたメッセージはルールエンジンによって評価され、ルールアクションにルーティングされる。
AWS IoT Device Management
IoTデバイスを小規模から数百万の大規模まで管理できるサービス。オンボードのデバイス情報および設定、デバイスインベントリの整理、デバイスの監視、および複数の場所に配置されたデバイスのリモート管理が可能。ダッシュボードはAWS IoTに統合されている。
Amazon FreeRTOS
IoTに適したマイクロコントローラ向けリアルタイムOS(RTOS; Real Time Operating System)。小型かつ低電力なエッジデバイスで簡単にプログラム、デプロイ、保護、接続および保守することを可能とする。ダッシュボードはAWS IoTに統合されている。
AWS Greengrass
使用しているIoTデバイスにサーバレスコード(Lambda関数)をデプロイおよび実行できるサービス。ローカルデバイスでコードを実行することで、ローカルネットワーク上で相互に安全に通信しながら、生成したデータを収集して分析することが可能。ダッシュボードはAWS IoTに統合されている。
ゲーム開発
Amazon GameLift
マルチプレイヤーゲームのゲームサーバを構築およびデプロイ、運用するためのサービス。ゲームの可用性を追跡し、キャパシティーを自動的にスケールし、ゲームをオフラインにしなくても更新をデプロイできる。
まとめ
マネジメントコンソールのまとめとしては最後となるその4でした。モバイル、IoT、デスクトップ関係など、名前は知っていても使ったことのないサービスが多く、まとめる上で多少なりとも触れたのは収穫でした。
目新しいサービスが多くある一方で、枯れたサービスも多くあった印象です。特にSNS、SQS、SESはこのシリーズを書くきっかけになったサービスだったので、ここまでこれてうれしいです。
それでは、次のその5が本当の最後です! お楽しみに!